アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード(アメックス・グリーン)というアメリカン・エキスプレス・インターナショナル・インコーポレイテッド(American Express International, Inc.)が発行しているカードがあります。
2022年9月28日よりカード名称が「アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード」から「アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード」へ変更になりました。
アメックスのプロパーカードには「大切なものを守り、信頼・尊敬される」という想いを込め、中央に古代ローマ兵士の百人隊長(センチュリオン)が描かれています。
この記事では、アメックス・グリーンのメリット・デメリット・特徴・特典について解説します。
目次
アメックス・グリーン・カードの基本情報
カード名 | アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード |
---|---|
カードデザイン | |
発行会社 | American Express International, Inc. |
月会費 | 月会費1,100円(税込) ※注意:年会費ではなく月会費 |
入会条件 | 原則として20歳以上の定職に就いている方 ※パート・アルバイトの方は申込不可 |
家族カード | 月会費550円(税込) ※注意:年会費ではなく月会費 |
ETCカード | 年会費無料 新規発行手数料は1枚につき935円(税込) ※カード会員は5枚まで ※家族カード会員は1人1枚まで |
国際ブランド | American Express |
電子マネー | Apple Pay、タッチ決済 |
ポイント | メンバーシップ・リワード |
ポイント有効期限 | ポイント獲得月から最大3年 ※特定の条件を満たすと有効期限が無期限に |
ポイント付与率 | 1.0% ※100円(税込)ごとに1ポイント ※1ポイント0.3~1円相当 |
締め日/支払日 | 登録金融機関により異なる |
海外旅行傷害保険 | 最高5,000万円(利用付帯) |
国内旅行傷害保険 | 最高5,000万円(利用付帯) |
ショッピング保険 | 最高500万円 |
アメックス共通の優待・特典・サービス
アメックス・グリーンは、以下のアメックス共通の優待・特典・サービスをうけられます。
- Apple Pay・タッチ決済が使える
- 強固なセキュリティ
- 不正プロテクション
- 本人認証サービス「American Express SafeKey®」
- オンライン・プロテクション
- 共通の付帯保険
- ショッピング・プロテクション(年間最高500万円)
- リターン・プロテクション(1商品につき最高3万円)
- ETCカード
- JR東海エクスプレス予約サービス(プラスEX会員)を利用可能
- 海外旅行先での日本語サポート(グローバル・ホットライン)
- HIS アメリカン・エキスプレス・トラベル・デスクを利用可能
- 空港ラウンジ無料(同伴者はすべて有料)
- 空港パーキング(空港周辺の駐車場に優待価格で駐車可能)
- 海外用レンタル携帯電話(レンタル料半額、通話料10%OFF)
- レンタカーの国内利用(基本料金から5%OFF)
- 新国立劇場での優待(ドリンク券の進呈、カード会員専用の先行購入日、チケット郵送無料、オペラトーク無料)
- ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでの優待(特別なVIPツアーに参加可能など)
アメックス共通の優待・特典・サービスについては以下の記事にまとめています。利用可能な空港ラウンジについても解説しています。
上記のアメックス共通の優待・特典・サービス以外で、アメックス・グリーン独自の機能・優待・特典・サービスは主に以下の通りです。
- カードフェイス(カードデザイン)
- 年会費
- ポイント・プログラム「メンバーシップ・リワード」
- 付帯保険
- 海外旅行傷害保険
- 国内旅行傷害保険
- スマートフォン・プロテクション
- プライオリティ・パス(年会費無料・1回32米ドルで利用可能)
- アメリカン・エキスプレス・トラベル オンライン
- 旅・Fun(Expedia、アップルワールド.com、一休.com優待)
- グリーン・オファーズ
カードフェイス
アメックス・グリーンのカードフェイスは、中央に古代ローマ兵士の百人隊長(センチュリオン)が描かれています。アメックス・グリーンといわれるだけあり、ベースは緑色です。
口コミでも人気があり、カッコイイと評判です。
年会費(月会費)
アメックス・グリーン・カードの月会費は以下の通りです。
- 本会員:1,100円(税込)
- 家族カード:550円(税込)※1人目から有料
ポイント・プログラム「メンバーシップ・リワード」
アメックス・グリーン・カードでは「メンバーシップ・リワード」というポイント・プログラムが用意されています。ポイントは、100円につき1ポイントたまります。
ポイントの価値は、1ポイント=1円というわけではなく、「メンバーシップ・リワード・プラス(有料)」の登録有無やポイントの利用方法でポイント還元率は異なります。
「メンバーシップ・リワード」の各種交換レートや「メンバーシップ・リワード・プラス」のメリット・デメリットなどについては以下の記事で解説しています。
付帯保険
海外旅行傷害保険
アメックス・グリーン・カードの海外旅行傷害保険は、利用付帯です。利用付帯は、カードを利用することによってはじめて保険が適用される保険です(例:事前に旅行代金を対象カードで支払うなど)。
アメリカン・エキスプレスの旅行傷害保険は、カード会員本人のほかに家族も補償をうけられます。補償対象者は、配偶者およびカード会員と生計を共にする子供・両親などの親族です。親族とは、6親等以内の血族、3親等以内の姻族です。
本会員以外に損害が発生した場合に、家族の損害も補償してくれるのはありがたいです。特に家族カードを持たせることができない18歳未満のお子さんをお持ちの場合は、実用的かつ効果的です。
海外の医療費は、日本より高額なので海外旅行に行く場合は、海外旅行傷害保険が付帯したクレジットカードを1枚持って行くだけで安心感が全然違います。補償期間は、1旅行につき最長3ヵ月(90日)間まで補償してくれるので、長期間の旅行でも安心です。
<海外旅行傷害保険の詳細>
担保項目 | 保険金額 | |
---|---|---|
本会員 | 家族 | |
傷害死亡・後遺障害 | 最高5,000万円 | 最高1,000万円 |
傷害治療費用 | 100万円 | 100万円 |
疾病治療費用 | 100万円 | 100万円 |
賠償責任 | 3,000万円 | 3,000万円 |
携行品損害 ※1事故3,000円 | 1旅行につき 30万円 | 1旅行につき 30万円 |
救援者費用 | 200万円 | 200万円 |
国内旅行傷害保険
アメックス・グリーン・カードの国内旅行傷害保険は、利用付帯です。
国内旅行傷害保険では、公共交通機関を利用中の傷害事故、宿泊施設に宿泊中の火災・破裂・爆発による傷害事故、宿泊を伴う募集型企画旅行に参加中の傷害事故について補償してくれます。
海外旅行傷害保険と同じで家族も補償対象です。
<国内旅行傷害保険の詳細>
担保項目 | 保険金額 | |
---|---|---|
本会員 | 家族 | |
傷害死亡・後遺障害 | 最高5,000万円 | 最高1,000万円 |
入院保険金(日額) | ー | ー |
通院保険金(日額) | ー | ー |
手術保険金 | ー | ー |
スマートフォン・プロテクション
アメックス・グリーン・カード会員(家族会員は対象外)は、事故発生時点でスマートフォンの通信料を少なくとも3ヶ月以上連続して、アメリカン・エキスプレス・グリーン・カードで決済している場合、以下の補償をうけられます。
- 補償対象:スマートフォン(1台のみ)
- 補償範囲:破損(スクリーン画面割れ損害を含む)、火災、水濡れ、盗難の事故
- 対象端末:購入日より2年以内のスマートフォン
- 支払い限度額(保険期間中通算):3万円
- 免責金額:破損(スクリーン画面割れ損害を含む)、火災、水濡れによる事故の場合1事故につき1万円、盗難による事故の場合1事故につき1.5万円
プライオリティ・パス
プライオリティ・パスは、プライオリティ・パス社が提供する世界約130の国や地域、約500の都市で約1,300ヵ所以上の空港ラウンジを利用できるサービスです。
プライオリティ・パス自体は、特定のクレジットカードなどを持っていなくても年会費さえ支払えば誰でも発行できます。ただし公式ホームページからプライオリティパスを申し込むと年会費の高さに圧倒されます。
プライオリティ・パスの会員プラン一覧
プラン | 年会費 | 内容(利用料金) | 同伴者の利用料金 |
---|---|---|---|
スタンダード | 99米ドル | 利用するたびに32米ドル必要 | 32米ドル |
スタンダード・プラス | 299米ドル | 10回まで無料で利用可能 10回を超えると利用するたびに32米ドル必要 | |
プレステージ | 429米ドル | 無制限に利用可能 |
最低のスタンダードプランでも99米ドルです。ただし、キャンペーンを定期的に実施しているので、実際にはもう少し安く入会できる可能性があります。キャンペーン情報ならびにプライオリティ・パスの詳細については以下の公式サイトから確認してください。
年会費は為替の影響で多少前後します。以下に70~150円の範囲(5円単位)で年会費を日本円表記にしてみましたので参考にしてください。
米ドル/円 | プラン | ||
---|---|---|---|
スタンダード | スタンダード・プラス | プレステージ | |
150円 | 14,850円 | 44,850円 | 64,350円 |
145円 | 14,355円 | 43,355円 | 62,205円 |
140円 | 13,860円 | 41,860円 | 60,060円 |
135円 | 13,365円 | 40,365円 | 57,915円 |
130円 | 12,870円 | 38,870円 | 55,770円 |
125円 | 12,375円 | 37,375円 | 53,625円 |
120円 | 11,880円 | 35,880円 | 51,480円 |
115円 | 11,385円 | 34,385円 | 49,335円 |
110円 | 10,890円 | 32,890円 | 47,190円 |
105円 | 10,395円 | 31,395円 | 45,045円 |
100円 | 9,900円 | 29,900円 | 42,900円 |
95円 | 9,405円 | 28,405円 | 40,755円 |
90円 | 8,910円 | 26,910円 | 38,610円 |
85円 | 8,415円 | 25,415円 | 36,465円 |
80円 | 7,920円 | 23,920円 | 34,320円 |
75円 | 7,425円 | 22,425円 | 32,175円 |
70円 | 6,930円 | 20,930円 | 30,030円 |
アメックス・グリーン会員は、本会員と同伴者が1回32米ドルで利用できる「スタンダードプラン」に年会費無料で登録できます。
アメリカン・エキスプレス・トラベル オンライン
アメックス・グリーン会員は、国内外のホテル、国内・海外航空券、レンタカーのオンライン予約が可能なカード会員専用旅行予約サイト「アメリカン・エキスプレス・トラベル オンライン」を利用できます。
アメリカン・エキスプレスが持つグローバルネットワークならではの充実した商品で、幅広い選択肢から自由に旅のアレンジができます。
ホテル・レンタカー・国内航空券の利用は、100円 = 2ポイント(通常1ポイント+ボーナス1ポイント)が貯まります。
公式サイト アメリカン・エキスプレス・トラベル オンライン
旅・Fun(Expedia、アップルワールド.com、一休.com優待)
アメックス・グリーン会員は、以下の旅行サイトで優待をうけられます。
- Expedia(エクスペディア)
- 海外/国内ホテル宿泊料金:8%オフ
- 海外/国内ツアー料金:3,750円オフ(15万円以上利用の場合)
- アップルワールド.com
- 世界約10万軒のホテルを最安値より5%オフ
- 一休.com
- 毎月先着100名に3,000円オフのクーポンコードをプレゼント
- アメリカン・エキスプレスのカード会員限定特典付プランを用意
デメリット
年会費(月会費)が高額
2022年9月28日より年会費制から月会費制に変更され月会費1,100円(税込)でカードを保有できるようになりましたが、年会費換算すると13,200円(税込)です。
年会費換算にすると一般的には高額な部類ですが、アメックス・グリーン・カードの特典やサービスは、他社のクレジットカードでいうところのゴールドカード相当に該当します。
高額といっても月会費制になったことで今までよりも気軽に保有できるようになりましたが、2023年2月28日をもって以下の特典が終了しました。
- 空港ラウンジの同伴者1名無料(有料に変更)
- エアポート送迎サービス
- 手荷物無料宅配サービス
- 大型手荷物宅配優待特典
- 空港クロークサービス
- 無料ポーターサービス
まとめ
アメックス・グリーン・カードは、アメックスブランドを初めて利用する人におすすめです。
トラベル関連の特典をフル活用すれば簡単に年会費分を回収できます。ただ、旅行と無縁な人からすれば高額な年会費になるかと思います。
個人的には以下ような理由で持つのも十分ありだと思います。
- カードフェイスがカッコイイ
- 一定のステータスと信頼を得られる
- アメックスのオリジナルイベントに参加できる
クレジットカードは使わなければ意味がありません。どれだけ素晴らしい特典のあるカードであっても、カードフェイスがダサくてお店で使えなければ本末転倒です。一方でアメックスならカードフェイスもカッコよいので自信をもって使えます。
将来的に、アメックス・プラチナを目指す人はアメックス・ゴールド・カードに、アメックス・センチュリオン(ブラック)を目指す人はアメックス・プラチナに申し込むのもありです。
アメックスのカードは、持っているだけで一定のステータスと信頼を得られるので、1枚は保有しておきたいクレジットカードと言えます。