イオンSuicaカードというイオン銀行が発行しているカードがあります。交通系ICカード「Suica」と「イオンカード」が一体になったカードです。
VIEWカード(ビューカード)の「Type IIカード」に分類されています。
ビューカードのサービスやSuica機能と、提携他社のサービスが一緒になった便利なカードですが、(株)ビューカードが発行するビューカードとは一部サービス内容が異なります。
それでは早速、イオンSuicaカードの特典や特徴・メリット・デメリットについて解説します。
目次
イオンSuicaカードの基本情報
カード名 | イオンSuicaカード |
---|---|
カードデザイン | |
発行会社 | イオン銀行 業務受託:イオンフィナンシャルサービス株式会社 |
年会費 | 無料 |
入会条件 | 18歳以上で電話連絡可能な方 ※高校生不可(卒業年度の1月1日以降なら申込み可能) |
家族カード | ー |
ETCカード | 無料 |
国際ブランド | Visa / Mastercard / JCB |
ポイント | WAON POINT |
ポイント付与率 | 0.5% 200円(税込)ごとに1ポイント |
ポイント有効期限 | 初回進呈月を起点に最大2年間 |
電子マネー | Suica、WAONカードプラス、イオンiD、Apple Pay |
締め日/支払日 | 毎月10日 / 翌月2日 ※金融機関休業日の場合は翌営業日 |
海外旅行傷害保険 | 500万円(自動付帯) |
国内旅行傷害保険 | 1,000万円(利用付帯) |
イオンSuicaカードの特徴
イオンSuicaカードは、クレジットカードに、交通系ICカード「Suica」の機能が付帯したカードです。1枚で2役の効果があります。
- クレジットカード機能
- 交通系ICカード「Suica」の機能
通常Suicaカードを発行する場合は、カードの使い捨てを防止する観点から、初回購入時に預り金(デポジット)500円を預ける必要がありますが、イオンSuicaカードでは、デポジット無料でSuicaが使えます。
イオンSuicaカードは、VIEWカード(ビューカード)の「Type IIカード」に分類されます。「Type IIカード」では以下のサービスを利用できません。
※JR東日本みどりの窓口、びゅうプラザ、券売機での支払い回数は1回払いのみです。
※分割払いやリボ払い、ボーナス一括払いは利用できません。
※Suica等は原則として購入できません。
※利用で貯まるポイントは提携先の各カード発行会社のポイントになります。ビューカードのクレジット払いで貯まるJRE POINTは貯まりません。(VIEWプラスも適用されません。)
※インターネットサービス「VIEW’s NET」は、利用できません。
※モバイルSuicaによるJR東海「エクスプレス予約」は利用できません。
ちなみに交通系ICカードの機能が付帯したイオンカードは、「イオンSuicaカード」を含めて全部で3種類あります。
カードデザイン・カード名 | 特典・特長 |
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イオンSuicaカードは、イオンマークのカード(イオンマークのあるカード)なので、イオンマークのカード共通の特典・サービスをうけられます。
イオンマークのカード共通の特典・サービス
- イオングループの対象店舗でいつでもポイント2倍
- 毎月5のつく日は「お客さま わくわくデー」でポイント2倍
- 毎月10日は「AEON CARD Wポイントデー」でどこでもポイント2倍
- 毎月10日は「ありが10デー」でイオングループの対象店舗でポイント5倍
- 毎月15日は「G.G 感謝デー」で5%OFF(55歳以上限定)
- 毎月20日・30日は「お客さま感謝デー」で5%OFF
- イオンカードポイントモール経由でポイントがお得にたまる
- AEONCARD ポイントクラブ(優待加盟店)の利用でポイント最大3倍
- Web明細(環境宣言)
- ETCカードの発行手数料・年会費が無料
- Apple Payが使える
- JR東海エクスプレス予約サービス(プラスEX会員)を利用可能
- ショッピングセーフティ保険が付帯
- クレジットカード盗難保障が付帯
- 優待施設で割引などの特典をうけられる
- 各種旅行サイトで割引などの特典をうけられる
- 世界にあるイオンワールドデスクを利用できる
- イオンシネマの映画料金がいつでも300円割引
イオンマークのカードの共通特典・サービスについては以下の記事にまとめていますので詳細を確認したい方は参考にしてください。イオンマークのカードと、イオンマークのないカードについても紹介しています。
イオンSuicaカードでは、イオンマークのカード特典に加えて、以下のような独自の特典をうけられます。
- WAON POINTをSuica(電子マネー)に交換可能
- 駅や旅のサービスをうけられる
- 海外・国内旅行傷害保険が付帯
WAON POINTをSuica(電子マネー)に交換可能
イオンSuicaカードの利用でたまった「WAON POINT」を「Suica(電子マネー)」に交換できます。Suica(電子マネー)と交換できるのはイオンSuicaカード会員のみです。
Suicaチャージは1,000ポイント(1,000円分)単位での交換となります。WAON POINT1,000ポイントでSuica1,000円分と交換できるので同価値の等価レートで交換できます。
交換手順は以下の通りです。
- パソコン・スマートフォンから交換申込み
- 交換申込みの翌々日に「VIEW ALTTE(ビューアルッテ)」で引き換え可能に(期限は引き換え可能となった日を含む年度の翌年度末日(3月末日)まで)
「VIEW ALTTE(ビューアルッテ)」の操作方法
- 操作画面左上の「提携ポイント移行によるチャージ」を選択
- 次画面で「提携ポイント移行によるチャージ」を選択後、イオンSuicaカードを挿入
- イオンSuicaカードの暗証番号を入力
- チャージする金額(1,000円、3,000円、5,000円、10,000円)ボタンを入力
- 画面に表示されるメッセージにしたがって「確認」ボタンを押す
- その後、カードとご利用明細を受け取れば入金(チャージ)完了
駅や旅のサービスをうけられる
以下のようなサービスをうけられます。
- 旅のサービス(えきねっと)
- インターネットで、特急や新幹線の指定席の予約ができます。
- ホテルでの割引サービス
- JR東日本ホテルズ等の割引サービスが利用できます。
- 駅レンタカー
- 「イオンSuicaカード」の提示で「レール&レンタカーきっぷ」利用時と同額料金で利用できます。
- Suicaのオートチャージ
- イオンSuicaカードのSuica部分の入金(チャージ)残額が一定金額以下になると、自動改札機にタッチして入出場する際に自動的にクレジット決済でSuica部分に入金(チャージ)できます。
- モバイルSuicaの登録で携帯を定期券に
- イオンSuicaカードでモバイルSuicaに登録すると、携帯電話を定期券として利用できます。
海外・国内旅行傷害保険
イオンSuicaカードには、海外旅行傷害保険と国内旅行傷害保険が付帯しています。イオンマークのカードで海外・国内旅行傷害が付帯しているのは以下の3つだけです。
- イオンSuicaカード
- イオンゴールドカード
- kntカード
イオンSuicaカードの海外・国内旅行傷害保険は、イオンカードが提供している保険ではなく、ビューカードの機能に付帯している保険です。引受保険会社は、ビューカードと同じ東京海上日動火災保険株式会社です。
海外旅行傷害保険
イオンSuicaカードの海外旅行傷害保険は、自動付帯です。自動付帯は、カードを持っているだけで自動的に保険が適用される最強の保険です。
海外の医療費は、日本より高額なので海外旅行に行く場合は、海外旅行傷害保険が付帯したクレジットカードを1枚持って行くだけで安心感が全然違います。
補償期間は、1旅行につき最長3ヵ月(90日)間まで補償してくれるので、長期間の旅行でも安心です。
電話サポートも充実していて、旅先で万が一アクシデントに遭った場合、東京海上日動海外総合サポートデスクを利用できます。24時間365日、日本語でサポートしてくれるため、海外の見知らぬ地では、強力なサポートになります。
<海外旅行傷害保険の詳細>
補償内容 | 保険金額 |
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本会員 | |
死亡・後遺障害保険金 | 最高500万円 |
傷害治療保険金 | 最高50万円 |
疾病治療保険金 | 最高50万円 |
賠償責任保険金 | ー |
携行品損害保険金 | ー |
救援者費用保険金 | ー |
国内旅行傷害保険
イオンSuicaカードには、海外旅行傷害保険だけでなく、国内旅行傷害保険も付帯しています。利用付帯です。
イオンSuicaカードの国内旅行傷害保険は、海外旅行傷害保険の自動付帯と違い、利用付帯のため「きっぷや旅行商品を購入した場合に限り、改札を入ってから出るまで、最高1,000万円(死亡・後遺障害)が補償されます。」
ただし、事故日から6日目までに治療(入院または通院)が終了した場合は、保険金は支払われません。事故日から7日目以降もなお入院または通院している場合に限って、入院または通院の1日目から保険金が支払われます。
<国内旅行傷害保険の詳細>
補償内容 | 保険金額 |
---|---|
本会員 | |
死亡・後遺障害保険金 | 最高1,000万円 |
入院保険金 | 日額3,000円 |
通院保険金 | 日額2,000円 |
手術保険金 | 入院保険金日額の10倍または5倍 |
WAONカードプラス
イオンSuicaカードには、電子マネー「Suica」が付帯しているため電子マネー「WAON」は付帯していません。
しかし、「WAONカードプラス」を別途発行手数料300円(税込)で発行すればWAONを利用することができます。
WAONカードプラスは、WAONカードの機能とほぼ同じですが、対象のクレジットカードを紐づけることでクレジットチャージ・オートチャージを利用できます。
WAONカードプラスの利用代金は、後日イオンSuicaカードの利用代金と合わせて請求されます。
イオンiD
イオンSuicaカードでは、イオンiDを利用できます。イオンiDは、NTTドコモのケータイクレジット「iD」を利用できるサービスです。
「iD」は「マークのある加盟店」の端末にカードやスマートフォンなどをかざすだけで支払いが完了する簡単で便利な決済サービスです。
「iD」は、ポストペイ(後払い)方式の電子マネーです。他にも有名なポストペイ方式の電子マネーとしてJCBの「QUICPay(クイックペイ)」があります。ポストペイ方式の便利なところは、事前チャージ不要で利用できることです。
自動販売機や少額決済にも利用できるので、無駄なくポイントを貯めることができます。
イオンiDを利用するには、iDアプリにアクセスコードを登録する必要があります。アクセスコードは、イオンフィナンシャルサービスが運営する「暮らしのマネーサイト」から申し込めます。アクセスコードの発行には、所定の審査があるため発行が見送られる場合もあります。
アクセスコードが発行されたら、iDアプリに登録します。iDアプリに正しく登録されると、以下のようにイオンカードが表示されます。
この画面が表示されれば、イオンiDをその日から利用できます。
イオンSuicaカードのデメリット
ポイント還元率が0.5%
イオンSuicaカードのポイント還元率は0.5%と一般的です。
還元率という点だけでいえば、以下のような年会費無料でポイント還元率が1.0%以上のカードと比較すると少し見劣りしてしまいます。
カード | ポイント還元率 |
---|---|
リクルートカード | 1.2% |
楽天カード | 1.0% |
dカード | 1.0% |
オリコカード ザ ポイント | 1.0% |
JCB CARD W | 1.0% |
JCB CARD W plus L | 1.0% |
ただし、イオンSuicaカードは、イオングループの対象店舗なら、いつでもポイントが2倍になりますし、毎月10日であればどこでもポイントが2倍になります。そのため使い方によっては、常に還元率を1.0%以上にすることも可能です。
家族カードがない
イオンSuicaカードには、家族カードがありません。
家族分のカードを発行する場合は、家族それぞれがカードに申し込む必要があります。
イオンゴールドカードのインビテーションはこない
イオンカードには、インビテーション(招待状)が届いた人のみ取得できるイオンゴールドカードがあります。イオンゴールドカードは、イオンラウンジや空港ラウンジといった一般的なゴールドカードとほぼ同じようなサービスをうけられます。年会費は無料です。
イオンSuicaカードは、インビテーション対象外のカードなので、イオンゴールドカードのインビテーションが届くことはありません。
インビテーションが届く対象カードは、以下の2種類です。
イオンゴールドカードのインビテーションが届く条件については、実際に届いた時の条件・申込み手順なども含めて以下の記事で解説しています。
まとめ
イオンSuicaカードの大きなメリットは以下の4つです。
- 交通系ICカード「Suica」が一体化しているので財布がスッキリ
- WAON POINTをSuica(電子マネー)に交換可能
- 駅や旅のサービスをうけられる
- 海外・国内旅行傷害保険が付帯している
イオンSuicaカードは、通常Suica購入時に必要な500円の預り金(デポジット)が不要で、年会費も永年無料です。駅や旅のサービスをうけることもでき、高額ではないものの海外・国内旅行傷害保険も付帯しています。
イオングループ&Suicaを定期的に利用する人には、最適な1枚です。