住信SBIネット銀行は、三井住友信託銀行とSBIホールディングスが共同で出資したネット専業の銀行です。
2018年の「第14回日経金融機関ランキング」で顧客満足度第8位です。実店舗がなく、地域金融機関も含まれている中での8位なので素晴らしい結果だといえます。
2019年の「第15回日経金融機関ランキング」では、さらに順位を上げ5位になっています。
住信SBIネット銀行の特典・メリット・デメリットについて紹介していきます。
目次
住信SBIネット銀行のメリット
コンビニなどのATMを利用できる
住信SBIネット銀行では以下のATMを利用できます。
利用可能ATM | 利用時間※1 | 主な設置場所※3 |
---|---|---|
イオン銀行 | 24時間 | イオン ミニストップ |
セブン銀行 | 24時間 | セブンイレブン イトーヨーカドー |
コンビニATM E-net | 24時間 | ファミリーマート |
ローソンATM | 24時間 | ローソン ナチュラルローソン |
ゆうちょ銀行 ※カードローンの取扱いなし | 0:05~23:55※2 | ゆうちょ銀行 ファミリーマート |
ビューアルッテ VIEW ALTTE ※預入・カードローンの取扱いなし | 初電~終電までの 営業時間内 (店舗内設置のATMは店舗営業時間内) | JR東日本の駅構内など |
※1 以下の場合は、取引きが制限されます。 ・ 毎週土曜日の24:00(日曜日の0:00)より数分間(システム処理のため) ・ 住信SBIネット銀行および、提携先ATMのシステムメンテナンス時間 ※2 ゆうちょ銀行の利用時間は、以下のとおり異なる場合がございます。 ・ ファミリーマート設置ATM以外の入金の取扱時間は、平日7:00~21:00、土日祝は9:00~17:00です。 ・ 月曜日および祝日の翌営業日の場合は7:00からお取扱いします。 ただし、ファミリーマート設置ATMについては、第3月曜日のみ7:00からお取扱いします。 1月1日および4日の取扱開始時間は、0:15開始です。 ・ 店舗により、取扱時間が異なりますので上記時間内であっても、お取扱いできない場合があります。 ・ システムメンテナンスのためにお取扱いできない場合があります。 ※3 ATMが設置されていない店舗もあります。また上記以外にも、ATMが設置されているコンビニ・スーパーがあります。詳しくは、各ATM設置会社のホームページを確認してください。 |
メガバンク(三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行)のATMを利用できないことが少し気がかりですが、主要なコンビニATMを全て利用できるため余程のことがない限り困ることはないと思います。
スマートプログラム
スマートプログラムは、商品・サービスの利用に応じて、ポイントが貯まり、ランク制度によりさまざまな優遇が受けられるプログラムです。また、現金に交換できるスマプロポイントが貯まります。
スマプロポイント
スマートプログラムのポイント(スマプロポイント)は、商品・サービスの利用状況に応じて、またはキャンペーンの特典としてポイントが貯まります。500ポイント以上100ポイント単位で現金またはJALのマイルに交換できます。
現金への交換レートは1ポイント=1円です。JALのマイルへの交換レートは100ポイント=40マイル相当です。ポイントを利用する場合は、ポイントサービス規定へ同意する必要があります。
ポイントは以下の条件を満たすことで獲得できます。
対象商品(条件) | 獲得ポイント |
---|---|
外貨預金と仕組預金の月末残高合計が300万円以上 | 毎月100ポイント |
ミライノ カード(JCB)の月内引落金額合計5万円以上 | 毎月100ポイント |
給与・年金の受取定額自動入金サービスいずれか利用 | 毎月30ポイント |
口座振替1件以上引落しあり | 毎月5ポイント |
外貨積立 月1万円以上積立 | 毎月10ポイント |
純金積立月 5,000円以上積立 | 毎月10ポイント |
Visaデビットカードのご利用、ミライノ カードの利用 | 毎月の利用に応じて |
ポイントの有効期限は、ポイント付与月の翌々年度3月末です。年度とは、4月1日から翌年3月31日を指します。
スマプロランク
スマートプログラムのランク(スマプロランク)は、ランク1~ランク4までの4段階のランクに応じてATMの利用や振込手数料が無料になるなどの優遇が受けられるランク制度です。
優遇内容
ランク適用月は、ランク判定対象月の翌々月になります。
新規口座開設者は口座開設の当月から6ヵ月までの基本ランクはランク2以上になります。期間内であれば、ランク2の条件を満たさない場合でもランク2が適用されます。ランク3以上の条件を満たした場合は条件に応じたランクが適用されます。
ランク | |||||
---|---|---|---|---|---|
ランク4 | ランク3 | ランク2 | ランク1 | ||
ATM利用手数料無料回数 | お預入れ | 無制限 | |||
お引出し | 月15回 | 月7回 | 月5回 | 月2回 | |
住信SBIネット銀行の口座あての 振込手数料無料回数 | 無制限 | ||||
他の金融機関あての 振込手数料無料回数 | 月15回 | 月7回 | 月3回 | 月1回 |
無料回数超過分は1回あたり以下の手数料が必要になります。
- ATM利用手数料(引出し):1回110円(税込)
- 振込手数料(他の金融機関あて):1回157円(税込)
ランクの判定条件
ランク4 下記Ⅰ、Ⅱのいずれかの条件に該当する利用者 | |
---|---|
Ⅰ | 外貨預金と仕組預金の月末残高合計が、500万円以上 |
Ⅱ | 外貨預金と仕組預金の月末残高合計が、300万円以上 かつ 住宅ローンを利用 |
ランク3 下記Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵのいずれかの条件に該当する利用者 | |
---|---|
Ⅲ | 総預金の月末残高が300万円以上 |
Ⅳ | ロボアドバイザー残高の合計が月末時点で100万円以上 |
Ⅴ | 住宅ローンを利用 |
Ⅵ | 以下1~10の条件のうち3つ以上該当
|
ランク2 下記のⅦ、Ⅷ、Ⅸ、Ⅹのいずれかの条件に該当する利用者 | |
---|---|
Ⅶ | 総預金の月末残高が30万円以上 |
Ⅷ | ロボアドバイザー残高の合計が月末時点で10万円以上 |
Ⅸ | 以下1~10の条件のうち2つ該当
|
Ⅹ | 30歳未満 |
ランク1 上記のⅠ~Ⅹのいずれの条件にも該当しない利用者 |
---|
「ミライノ カード GOLD」または「ミライノ カード PLATINUM」に入会のうえ住信SBIネット銀行を引落口座に設定すると基本ランクから2ランクアップします。
また既に新規募集は終了している、SBIレギュラーカードでも1ランクアップ、SBIゴールドカードまたはSBIプラチナカードでも2ランクアップします。
SBIハイブリット預金
住信SBIネット銀行には、SBIハイブリッド預金と呼ばれるSBI証券と連携した円預金があります。これがものすごく便利なんです。
SBIハイブリット預金へ入金しておけば、自動的にSBI証券口座の買付余力に反映され、株式や投資信託、債券などの証券取引に利用できます。
また自動スウィープサービスといって、証券取引に伴う精算代金は、受渡日にSBIハイブリッド預金とSBI証券口座との間で自動的に資金振替を行ってくれます。
上記のようなメリット以外にも好金利(年0.010%)というメリットがあります。利息は毎月第三土曜日に計算し、その翌日に入金されます。
金利
住信SBIネット銀行の普通預金の金利は、年0.001%です。
ただしSBIハイブリット預金を利用すれば、普通預金の金利の10倍にあたる年0.010%になります。普通預金もハイブリット預金も変動金利です。
以下は、各銀行の普通預金の金利を高い順に並べた一覧です。他の銀行と比較してもSBIハイブリット預金の金利が高いことが分かると思います。
銀行 | 普通預金金利(年利) |
---|---|
イオン銀行 | ステージによって変動 0.001%~0.10% |
楽天銀行 | 普通預金:0.02% 楽天カードの引落がある利用者:0.04% マネーブリッジ:0.10% |
東京スター銀行 | 普通預金:0.001% 給与口座指定:0.10% |
ジャパンネット銀行 | 100万円未満:0.01% 100万円以上:0.015% |
住信SBIネット銀行 | 普通預金:0.001% SBIハイブリッド預金:0.01% |
新生銀行 | 残高とステージによって変動 0.001%~0.003% |
三菱UFJ銀行 | 0.001% |
みずほ銀行 | 0.001% |
三井住友銀行 | 0.001% |
りそな銀行 | 0.001% |
ゆうちょ銀行 | 0.001% |
auじぶん銀行 | 0.001% |
ソニー銀行 | 0.001% |
※2020年4月17日時点
普通預金とSBIハイブリット預金の金利をまとめると以下のようになります。
100万円未満 | 100万円以上 | |
---|---|---|
円普通預金 | 0.001% | 0.001% |
SBIハイブリット預金 | 0.010% | 0.010% |
ちなみに定期預金の金利は以下のように一律0.020%になっています。
100万円 未満 | 100万円 以上 | 300万円 以上 | 1,000万円 以上 | 3,000万円 以上 | |
---|---|---|---|---|---|
1ヵ月 | 0.020% | 0.020% | 0.020% | 0.020% | 0.020% |
2ヵ月 | 0.020% | 0.020% | 0.020% | 0.020% | 0.020% |
3ヵ月 | 0.020% | 0.020% | 0.020% | 0.020% | 0.020% |
6ヵ月 | 0.020% | 0.020% | 0.020% | 0.020% | 0.020% |
1年 | 0.020% | 0.020% | 0.020% | 0.020% | 0.020% |
2年 | 0.020% | 0.020% | 0.020% | 0.020% | 0.020% |
3年 | 0.020% | 0.020% | 0.020% | 0.020% | 0.020% |
4年 | 0.020% | 0.020% | 0.020% | 0.020% | 0.020% |
5年 | 0.020% | 0.020% | 0.020% | 0.020% | 0.020% |
基本的な金利は0.020%ですが、各種キャンペーンなどで金利がアップする場合があります。
円定期預金の満期日指定方式の適用金利は、端数の期間が切捨てられます。(例:預入日から満期日までの期間が2年1ヵ月の場合、2年定期の金利が適用されます。)
ここでは詳細は省きますが上記以外にも、仕組預金、米ドル・ユーロ・英ポンド・豪ドル・NZドル・カナダドル・スイスフランなどの外貨普通預金、外貨定期預金も取扱っています。
スマート認証NEO
住信SBIネット銀行には「スマート認証NEO」があります。
スマート認証NEOでは主に以下の2つを行えます。
- 取引承認機能
- ログインロック機能(任意設定)
取引承認機能(スマート認証NEO)
他の金融機関では、ワンタイムパスワードが一般的な認証方法になっていますが、ワンタイムパスワードではパスワードを生成後、そのパスワードを画面に入力する必要があります。
スマート認証NEOなら、スマート認証NEOを登録したアプリ「住信SBIネット銀行」でログインしていれば、WEB取引パスワードや認証番号を入力する必要がありません。
スマート認証を利用すれば安全かつスピーディーに取引できます。さらに取引は24時間モニタリングされていて本人以外が操作されたと疑わしい取引を検知した場合は知らせてくれます。
ログインロック機能
ログインロック機能は文字通りロックできる機能です。
アプリからロックしている間はWEBからログインできません。セキュリティ機能としては抜群ですが、WEBからログインする度にロックを解除しなければならないので若干面倒です。そのため私は利用していません。ただセキュリティのことを考えるのであれば設定するべきです。
デメリット
通帳がない
今でこそネット銀行が当たり前の世の中ですが、まだまだ手元に通帳を持っておきたいという人も多くいると思います。しかし、住信SBIネット銀行はネット専業の銀行であるため通帳はありません。
たしかに通帳がないのはデメリットかもしれませんが、わざわざ自分で記帳しなくても自動的に記帳してくれるというメリットもあります。通帳はありませんが、スマホから残高や取引明細を確認できるアプリがあります。
またアプリだけでなく、PC・スマホのWEBサイトからも残高・取引明細書が確認できます。必要であればダウンロードもできます。紙で欲しければ、ダウンロードした取引明細書を印刷すれば紙として保存できます。欲しい時だけ紙で出力できるので、エコで環境に優しく今の時代にはマッチしています。
メガバンクのATMは利用できない
少し個人的な意見も入ってしまいますが、メガバンク(三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行)のATMを利用できないというデメリットがあります。提携ATMではないため手数料を払っても利用できません。
私の場合、用途によって利用する銀行を分けています。そもそも利用する銀行を一つに統一すれば問題ありませんが、私みたいにメガバンクを含む複数の銀行を利用している人は不便だったりします。
例えば、三菱UFJ銀行から住信SBIネット銀行にお金を移動させたい時のシミュレーションをしてみます。三菱UFJ銀行では、三菱UFJ銀行に設置されているATMを利用すれば引出手数料が無料です。
もし住信SBIネット銀行が三菱UFJ銀行のATMを利用できれば以下のように簡単にお金を移動できます。
- 三菱UFJ銀行のATMから出金 → 住信SBIネット銀行に入金
しかし残念ながら住信SBIネット銀行は三菱UFJ銀行のATMを利用できないため以下のようにコンビニなどの提携ATMに移動しなければなりません。
- 三菱UFJ銀行のATMから出金 → 提携ATMに移動 → 住信SBIネット銀行に入金
上記はあくまでも一例です。実際には各銀行に手数料が一定回数無料になる優遇プログラムがあるので、実際には以下の手順で手数料が無料になる場合が多いです。
- コンビニなどATMから出金 → 住信SBIネット銀行に入金
ちなみに同じネット専業銀行としてライバルにあたる楽天銀行では、「三菱UFJ銀行」と「みずほ銀行」を利用できます(三井住友銀行は利用できません)。
キャッシュカードは全てVisaデビット付き
2016年1月26日受付分まで以下のようなデビット機能なしのキャッシュカードを発行できましたが、現在では発行を終了しています。
そのため、デビット機能が不要であっても現在はデビット機能が必ずついてきます。純粋なキャッシュカードを持ちたい人からすればデメリットになります。
デメリットといっても、Visaデビット付きキャッシュカードでは利用限度額を1回・1日・1ヵ月単位で自由に設定できます。利用限度額を0円に設定しておけば、ほぼ純粋なキャッシュカードと同じように利用できます。万が一、紛失や盗難に遭って、カードの不正利用を被った場合でも、連絡した日から30日前にさかのぼって、被害を補償してくれるので安心です。
またVisaデビットを利用したいと思えばすぐに利用できます。Visaデビットを利用すると毎月1日から月末までのデビット利用金額の合計額1,000円ごとに6ポイント付与されます。
Pay-easy(ペイジー)を利用できない
住信SBIネット銀行では、Pay-easy(ペイジー)を利用できません。
ペイジーとは、税金や公共料金、各種料金などの支払いを、パソコンやスマートフォン・携帯電話、ATMから支払うことができるサービスです。
「Pay-easyマーク」が付いている納付書・請求書の支払いや、支払い方法として「ペイジー」が選択できるサイトでの料金の支払いなどに利用できます。
Pay-easy(ペイジー)は、ほとんどの金融機関で使えるため、使えないのはデメリットです。
まとめ
住信SBIネット銀行のメリットは以下の通りです。
- 住信SBIネット銀行間の振込手数料が無料
- スマートプログラムで各種手数料が最大15回まで無料
- SBIハイブリット預金の利用で好金利かつ投資の資金管理が簡単
- 特許取得のスマート認証アプリで取引が安全かつ簡単
特にSBIハイブリット預金は好金利なうえ、スマートプログラムのランク判定の条件にもなっているので利用するしないは別として利用できる状態にしておくことをおすすめします。
利用するには、住信SBIネット銀行とSBI証券の口座を開設する必要があります。申込方法の詳細については住信SBIネット銀行またはSBI証券の公式サイトより確認してください。
公式サイト 住信SBIネット銀行
公式サイト SBI証券